2014/06/10

地形の行間を読み、図書を歩く 01


こんにちは。
またもや吉澤です。


前期の設計計画Ⅳで、菊池宏/新関謙一郎コースの「地形から考える建築」を受講しています。


先週中間発表を終えました。とりあえず一つの区切りがついたので、設計物としては中途半端ですがここに記録します。



課題の概要は以下

東京都は世界にも類を見ない微地形に富んだ巨大都市である。
地形を読み解き = geography
土地を学び   = geology
土地を測る   = geometry

地形を理解することで、そこに生み出された都市空間が見えてくる。
地形が作られた理由や、その時間的変遷を調べ、都市や建築を地形との関係から学んでゆく。さらに魅力ある地形を見つけ出し、そこにその特徴を活かした新しい都市空間を計画してほしい。  -Fin-


最初のエスキースの時にもっていった候補地として

■下北沢(駅再開発のカウンタープロポーサル案)
■母校の桐朋学園大学音楽部(学生寮と演奏のアトリエ案)
など

だったけれど、動機の程度が不十分で、課題のテーマである「地形」が、ないがしろになっていたため新関先生との相談の下、却下されました。

その次の日曜日、原宿から六本木までを7時間かけて練り歩き、その中で新しい視点から新たに候補地を見つけ出しました。




紫色の場所が候補地 / 赤い点は軌跡 西から東へ歩く 所用時間7時間



西から順に
■原宿の駅前にある廃墟を敷地にした商業施設の計画
■神宮3丁目のdesign Festaの改修( http://designfesta.com )
■根津美術館に隣接する商業建築を美術館との境界線上を含めたリノベーション
■南青山4丁目の丘陵地における都市遺構再考を本題とした集合住宅
■六本木3丁目の窪地に在る墓地周辺の環境を中心とした猫の身体感覚を一般化し、建築に翻訳することをコンセプトにした集合住宅
■有栖川宮記念公園内の図書館の新築計画(地図には載っていない)

具体的に何(プログラム)をやるかは結び目を解く様に歩いた日に決まって、もうこれしかないとさえ思いました。

ひたすら歩いてこれだけ見つけられたのは幸運だったけれど、逆に多すぎて困り、結局先週の中間発表で全てを持っていき現状を説明しました。

発表を経て、相対的に内向/外向(いわゆる社会的包摂性の有無)のレベル分けと、フォルマリズムに依拠するか、ソフトウェアに依存するかを推測し、また先生のコメントを通して、有栖川宮記念公園の図書館の設計に決定しました。


具体的にその計画について説明すると、第一工房の設計した1973年竣工の現(東京都立中央)図書館は豊かな地形と自然環境をもった公園内に形態として従事していない様に感じた為、経年変化に伴う老朽化した図書館をキャンセルする事とする。その上で有栖川宮公園、及び周辺地域の文脈に呼応した図書館を設計する。

わかりやすくいうと、高低差が約20mもある園内の真上に建っている現在の図書館にもったいなさを感じて、例えば傾斜の上に建ってたり、園内南側にある池の上を通ってたりしてたほうが可愛い気がする。と思ったのが動機。


視野を広げて更に云えば、今後、人口減少に伴って都市が縮小していくと、それまで積層に積層を繰り返してた従来の社会の流れとは逆に、閑散としてくる都市にオリジナリティのある建築を建てていく事に価値を見出してくるのではないかと考えていて、敷地は麻布という等地である事を考えれば、ちょっとくらいかっこいいのたててもいいだろ。と思うんです。


まぁ口で云うのは簡単なので、ここから先は手動かしていきます。



のこりは模型や、スケッチなどのせてこの回を締めくくります。









Jose Antonio と Elies Torres のSapis trredの模写。
崖に食い込むエスカレーターがかっこ良いのです。





敷地が決まる前の想定スケッチ。
特に何も考えてない。




図書館を設計する事がきまって、少し具体的に空間を考えようと思って描いた構想スケッチ。



(左上)
浮いてるようにみせる

(右上)
分棟にするとしたら、地中を介して移動したり

(左下)
地下空間が必要になった場合、日のあたらないドライエリアにも光を通す為の開口をあけたり

(右下)
地下空間のプロムナードをつくるのであれば、全て壁で構成するのではなく、斜面を建築に取り込むことを考えたり





お手伝いの二年生です。
元ボクサーです。
卒業制作でもお世話になります。一緒にワンパンチかまします。





とりあえず広域模型の地形部分は完成。真ん中の三角形っぽいのが敷地。

S=1/500なのにかなりデカい。ツラい。今日明日で周辺のvolume立ち上げます。






実は昨日、カッターで手を思い切り突き刺しちゃって、大学全体に響き渡るくらい叫びました。縫合した方がいいよって保健室の優しいおばさんに云われたけれど、お金がないので自然治癒させます。怪我したときそばにいたヨップには本当に感謝してます。廊下に落ちた僕の血を全て拭き取ってくれたんです。ありがとう。

みんなも怪我には気をつけてください。


怪我した左手と、その先にいるのはヨップです。
サッカー上手いです。
一緒にシュートかまします。






それでは、設計が完成する前にもう一度、投稿します。










お菓子大好き吉澤でした。




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