2015/08/07

2015年 台湾ゼミ旅行 〜松山文創園区〜

 ゼミ旅行3日目。タバコ工場のリノベーションにより生まれた松山文創園区を訪れました。歴史的建造物としての特色を残しながら、新しい芸術や文化における様々な物を発信することを目的とした建物です。

台北文創ビル

 まず、大通りから松山文創園区へと向かうと、伊東豊雄さん設計の台北文創ビルが出迎えてくれます。建物の彩りに目を取られ、大きさに圧倒され、とても存在感があります。

タバコ工場

台北文創ビルを通り抜けると元タバコ工場が出迎えてくれます。
この工場は1937年に設立され台湾初の近代化された巻きタバコ工場として作られました。1998年にタバコの需要の減少などにより生産停止となりますが、歴史的価値が市に認められ、市指定旧跡に指定。2011年に松山文創園区として対外開放されました。

おおまかな全体の見取り図。中央の建物がタバコ工場。右上に台北文創ビル。

タバコ工場は、おおまかに東西南北にわかれていて、西側は「台湾デザイン館」となっています。中央にバロック庭園があり、広い中庭となっています。タバコ工場とは別の棟である、当時の託児所や機械修理工場も改修され、別の施設として使われています。
  タバコ工場内の古本屋さん

 中は壁のない、奥までひたすら続く古本屋がありました。
 この古本屋として利用されている空間は、タバコの葉を処理し、巻きタバコへ仕上げ、梱包する場所だったそうです。そのため、特殊な間仕切りのない空間が作られ、今に生かされています。 松山文創園区のお土産屋さん。とってもおしゃれ。

窓から覗いた中庭。

  
中庭から見える伊東豊雄さんの設計の建築物。いまのところ建設自体が止まってしまっているようです …

 松山文創園区を訪れた自分の感想としては、今の芸術や文化を昔の文化を体現した建物で行いランドマークにする。という試み、考え方に刺激を受けました。日本でも似た物として赤レンガ倉庫があげられると思います。ですが、松山文創園区のほうがランドマーク的要素や、モノを発信していくという力は強いのかな、という印象でした。

 …実は学部男性陣はみな、お土産屋さんに気をとられ、タバコ工場を回りきれませんでした…昼食も慌てて買う始末… もし次訪れる機会があるのなら悔いの残らない見学にしたいな、と思います。以上、学部4年友田でした。

2015/08/02

台湾ゼミ旅行 ~国立台湾大学社会科学部棟~


ゼミ旅行最終日の三日目に伊東豊雄さん設計の台湾大学社会科学部棟を見学した。
台湾大学の既存の校舎が手狭となったため、キャンパス内の芝生広場に新たに社会科学部棟が建設されることになり、伊東豊雄事務所が設計を行った。
図書館外観
この建築は二棟に分かれており、八層の教室、研究室、会議室を中心とした棟と低層の図書館棟である。
中央:高層棟 右下:図書館棟
高層棟はグリッド構造を基礎とし、大きな吹き抜けやボイドを使って開放的な場所がつくられていた。武蔵美の八号館が巨大になりヴォイドが増えたような印象を個人的に感じた。
高層階からのヴォイド


次に、一階で接続している、この建築のシンボルとなる図書館棟である。規則的なフラクタル図形のような「静的」なデザインではなく、植物が場所を選んで生えてくるような「動的」なデザインとすべく、ヒマワリの種の並びのような植物の成長アルゴリズムである、逆方向スパイラルが採用されているとのこと。
スパイラスによりきめられた疎と密による本棚の配置
              
図書館内部
図書館内部
夏休みということもあり、利用している学生が少なく実際にどのように使われているのか見るとこが出来ず残念である。スパイラルを連結すると、柱が密にある場所が三つでき、疎と密になっているところができ、場所の違いがうまれる。柱と屋根が一体となった構造体が寄り添い、大小の屋根が連なる。柱が密の場所では小さな屋根が連なり、スパイラルの中心から離れると大きな屋根になっていく。わずかな滞在時間ではあったが実際に行くと、柱の疎密や屋根の大小を確認することはできたが、本棚によって人の動きや居場所が決まっているように感じた。屋根のレベルを変えたりするとそれによる居場所感がでやすいのかもしれないが、デザイン的に恰好が悪いかもしれない。
視覚的には広い平面だが、柱の疎密などで、まさに動的は印象をうけ興味深い空間であった。


竹でできたチェア

竹でできた本棚の断面 とてもなめらか

竹でできた椅子

空調には、床下に冷水を流してその輻射熱で室内を穏やかに冷やす輻射冷房が採用されている。この規模での利用は台湾初だそう。
ダクトを天井に這わせることを避けるだけでなく、省エネ効果も得られる。


照明では、室内全体をアンビエント照明で控えめに照らし、作業面はタスク照明を用いてテラスという方法をとって、照明用のポールをたてることなく全体をやわらかく照らしている。開館時間は5時までで、日が出ているうちなのでほとんど自然光だけなのだそう。



天井はできるだけ薄くしたかったらしく、空調なども取り付けず、屋根は人工芝を採用している。
雨漏りしないように微妙な勾配がある。天窓の部分も持ち上げてある。

屋根全体

エッヂ部分
学部の図書館ということで、席数、冊数などは多いとは言えなかったが、やわらかにあかるく、周囲の自然、建築をうまくとりこみ心地よい場になっているように感じた。実際に見学者ではなく、利用者としてではないと、本当の居心地はわからないかもしれないが、利用者の気分になって見学することは大事だと感じた。学部四年大瀧
図書館と広場と周辺校舎









2015/08/01

2015年 台湾ゼミ旅行 〜台北市立図書館北投分館〜

           
台湾に上陸した初日二作品目の見学は、温泉が有名な北投地区にある図書館になります。
この図書館は台湾初のエコ図書館建築にも選ばれ,市民にとって大変人気なスポットにもなっています。
緑一杯な北投公園の中に位置し、隣は温泉博物館があります。

温泉とは直接関係ないですが、図書館の隣に流れる川の水は硫黄水らしいです。


地上2階地下1階で建築面積802.87㎡になります。平面プランは地形に沿った三角形空間になります、この空間内で、ベランダを沿って本棚の配置を決めていると思います。



入り口に入って、一つ大きな吹き抜けが地下から上がって、二階の天井までに届く。各階の真ん中は本を並べるところです。一番奥の窓側にベランダがあります、ベランダに沿って勉強机と椅子が並べてあります、光はベランダを通して、ちょうどいい明るさで勉強机まで照らしています。


本棚の設計にも力入れていると思います。椅子と机のデザインは全部揃っていて、全体のデザインがまとめています。本棚の間に座る席も設けて、利用率がとても高いです。


この図書館はエコの概念を取り入れた以外に子供に優しい図書館にもなっています、地下一階全部児童本になります。地下一階から出ると直接地形と繋がって屋外公共スペースになります。
この図書館に来て一番驚いたのは地元の人々の使用度です。すごく使われていて、席は常に満席です。やむを得ず床に座る人も居ました、本の数も多くて、市民に愛されている感がとても伝わっています。荷物を置く感じから見ると皆結構早いうちに席をとっていたと思います。周りが緑につつまれ、木と本の空間にたっぷり一日過ごす最高な時間になります。
 台湾文化のパワーをこの図書館を通して感じました。この文化豊な環境で何人の学者が生み出しているだろう。もし自分が図書館の設計をするなら、こんな愛されている建物になってほしいです。
B4 カン ジャクヒョウ